最長50年使用できるものも!カーポートの耐久性について使用材料の種類別に徹底解説
一般的にカーポートの耐用年数は10年~15年といわれていますが、それは設置環境によって大きく左右されます。
したがって、メーカーの仕様書にも耐用年数の表示はあまりされていません。
屋根、柱、基礎など各部材ごとの耐用年数も関係してきますが、基礎と柱がしっかりしていれば、15年を超えてもその役割をちゃんと果たし続けているカーポートが少なくありません。
そんな中で、カーポートの耐久性に最も影響を与えるのが屋根です。
そこで今回は、絶えず直射日光や風雨を受け止めている屋根を中心に、カーポートの耐久性とメンテナンスについてご紹介していきます。
代表的な屋根素材の3つの種類
カーポート素材として代表的なものに以下が挙げられます。*ポリカーボネート
*塩化ビニール
*スチール
これらの材質は強度、劣化、コストなどでそれぞれ特徴があります。
材質の種類 | 特徴 |
ポリカーボネート | 適度な強度がある / 劣化に強い / 透過性がある / 燃えにくい / 紫外線をカットする |
塩化ビニール | コストが安い /加工しやすい /目隠し効果がある /衝撃に弱い |
スチール | 強度が高い /耐熱性に優れる /遮熱性にすぐれる /結露の可能性がある /重量が重い |
・ポリカーボネートは高い耐衝撃性を誇る
ポリカーボネートは、ドイツの企業が開発したプラスチック素材のひとつです。
その最大の特徴は、プラスチックの中で最も高い耐衝撃性を持っていることです。
また屋外で使用した場合の変形、変色、劣化に対する耐候性が高く、しかも透過性があるので太陽の光を適度に通してくれます。
加工のしやすさもポリカーボネートの魅力のひとつで、DIY向きだともいえます。
・塩化ビニールであれば低コストなうえに加工がしやすい
塩化ビニールもプラスチック素材のひとつで、これもドイツ企業によって開発されました。
その最大の特徴は、コストが安く加工しやすいことです。透過性が無く目隠し効果があります。
・スチールには直射日光を遮断する
スチールは、3つの素材の中で最も強度や耐久性に優れています。
また、直射日光を遮断できるため、夏にクルマのボディーが熱くなったり、クルマの塗装が変質したりするのを防いでくれる効果があります。
このスチールを台形の波型に加工したのが折版屋根(せっぱんやね)です。
折版屋根にすることで強度が増すため、強風に見舞われる地域や雪の多い地域の屋根として効果的です。
屋根素材の耐用年数は3〜50年
屋根素材の特徴には一長一短ありますが、長期の使用を前提とするカーポートなら耐用年数も重要な要素のひとつといえます。下記表は、前述した3つの素材の一般的な耐用年数を表したものです。
材質の種類 | 耐用年数 |
ポリカーボネート | 10~15年 |
塩化ビニール | 3~5年 |
スチール | 20~50年 |
一見するだけで、材質の違いによる耐用年数の差は明確です。
以前、カーポートの屋根の主役だった塩化ビニールですが、その座をポリカーボネートに奪われたのは、この耐用年数の短さが要因のひとつでした。
カーポートを長持ちさせるには
・柱と梁、屋根をメンテナンスするカーポートは日々のメンテナンスを必要とはしませんが、それでも定期的な点検は必要です。
メンテナンスをする際は、柱と梁、屋根に着目しましょう。
柱と梁であれば、ネジやボルトの緩みを締めなおす必要があります。
この点検期間の目安は、1年に1回程度です。
・屋根の汚れは真水で洗い流す
ポリカーボネート製の屋根は傷つきやすいので、必ず柔らかな布かスポンジを使って、真水で洗い流してください。
洗剤やガラスクリーナーを使わないことが原則ですが、使う場合は必ず中性洗剤を使ってください。
砂や泥はもとより、海岸近くなら塩分、交通量の多い場所では排ガスによる汚れを長期間放置すると腐食の原因になります。
愛車のお手入れをしたらついでにカーポートのお手入れも忘れずに
丈夫に作られているカーポートですが、メンテナンスを怠れば長持ちはしません。定期的にメンテナンスすれば、いつまでもあなたの期待通りの働きをしてくれるはずです。
愛車のお手入れをしたら、一緒にカーポートもメンテナンスするクセをつけましょう。