境界のフェンスだからって、
「何でもいい」は失敗のもとです。
ご新築のお住いでまだ境界フェンスが決まっていないというあなたに、フェンス選びに「何でもいい」はありません。
せっかく付けるのですから、間違いないものを選んでいただきたいので、今回は境界向けのフェンスについて解説します。
失敗しないフェンス選び
失敗しないフェンス選び
境界向けのフェンスというと、みなさんはどんなものを思い浮かべますか?
格子の少ないタテ格子フェンス?枠のないスチールフェンス?当然、それでいいと思いますが、やっぱりそれぞれに役割というものがありますのでそこを考えてからフェンスを選ばないとあとから後悔してしまいます。
タテ格子フェンスの種類
まずは縦格子フェンスからです。
タテ格子フェンスのフェンスと言っても実は色々なタイプがあります。
上から YKKAP レスティナフェンス20型、 YKKAP レスティナフェンス21型、 YKKAP エクスラインフェンス13型です。
(※上記いずれも2017年販売終了商品です)
違いは見ての通りです。そうです。格子の数が違いますよね。
格子の数の違いが何を意味するのか?
それは、外部からの視線を気にしているのかどうか?という意味合いが含まれています。
上記の場合、それぞれの格子の数が、11本、16本、39本となります。他にも格子が20~22本のタイプや40本以上で細かい格子のものもあります。
20本タイプだと三協アルミ スーパー速川1型、TOEX ハイサモアなど各メーカーさんがスタンダードなものとして出していらっしゃいます。
格子が11本のレスティナフェンス20型と39本のエクスラインフェンス13型では、同じ素材・同じ高さ・同じ色なのにレスティナフェンス20型はかなり“無防備”に見えませんか?
反対にエクスラインフェンス13型は、入ってほしくない!という主張が強いように感じませんか?
べつにフェンスに書いてあるわけでもなく、フェンスがしゃべっているわけでもないのですが、これが人間の心理というものでしょうか。
では、エクスラインフェンス13型よりもさらに“入ってほしくない感”が出ているフェンスはあるのでしょうか?
当然、ありますよ。
例えば、こちら。
YKKAP エクスラインフェンス2型です。もう、格子が何本か?と数えるレベルのものではありませんよね。
さらに、こちらはどうですか?
三協アルミ ニュービラフェース2型です。
こちらは縦格子の数が多いどころか、格子と格子のすき間がかなり狭いので、斜めから見ると目隠しフェンスような錯覚に陥ってしまうほど。
メッシュフェンス
次はメッシュフェンスです。
メッシュフェンスには、アルミ製のものとスチールのものがありますが、スチールメッシュは駐車場や公園の境界に使われることが多いので、アルミフェンスを使うのが普通です。
簡単な例です。
YKKAP レスティナメッシュフェンス2型 です。すっきりした見た目ですが、メッシュの部分もアルミで出来ているのでサビに強く長持ちします。圧迫感はかなり少ないですが、タテ格子にはないちょっとしたおしゃれ感がありませんか?
フェンスにお金をかけたくない場合、このフェンスを正面に持ってきて、植栽を絡めてプランを立てるのもいいと思います。
タテ格子の中にも色々なタイプがあることは分かっていただいたと思いますが、ではどのように使い分けるのか?
まず、大原則としてフェンスのメーカーは同じにしてください。色を揃えられるからです。
メーカーが違っても需要が高い色に関しては各メーカーで用意されています。しかし、若干違いもあるのは否めません。
例えばシルバー系であれば、YKKAPはプラチナステン、LIXILはシャイングレー、三協アルミはアーバングレーと名前も違いますが色も少し違うのです。
気にならない方はいいですが、できればカラーサンプルを並べて見られるとよいでしょう。
どのフェンスがちょうどいい?
次に考えるのが、上で示した通り他人(外部)からの視線や“入ってほしくない感”をどこまで出すか?
たとえば、上記のような敷地があったとしましょう。通常①の部分は境界線ではないです。しかも縦格子のフェンスというよりも目隠しフェンスや木目調などの少しデザイン性の高いフェンスを付けることが多いのですが、今回はあえて境界線と見なして縦格子フェンスで選んでみましょう。
まず、メーカーですが玄関ドアやサッシがYKKAPなので、それに揃えてYKKAPにします。
では、フェンスを選んでいきましょう。
①はリビングや玄関があるので視線が気になりますよね。ここは三協アルミのニュービラフェース2型と言いたいところですがYKKAPさんに決めたので選択外です。
では、どうしましょうか?ここは意地になって縦格子ですべて揃えようとも考えましたが、あまりにもさみしいので、レスティナメッシュフェンス2型にしましょう。そのかわり庭に植栽は欠かせません。見られ放題です。先にも言いましたが、通常は目隠しフェンスが妥当です。
②は完全に道路境界です。道路境界ですから、あまり格子の少ないものはいやですよね。“入ってほしくない感”を出したいところです。②の下半分からはリビングもみえてしまいますし、ここはエクスラインフェンス13型で行きましょう。
③と④はお隣との境界部分です。お隣さんとは仲良くいきたいので、あまり“入ってほしくない感”を全面に出すのはおかしいですし気分も良くないですよね。ここはレスティナフェンス20型で、“一応境界線なので仕切っておきます感”だけにとどまらせておくのが無難ですね。
どうしても④の方とは仲が悪くて、それを知らせたいのならあえてレスティナフェンス21型にして「③さんは格子が11本なのに④さんは16本で入ってほしくない感を強くしてるんですよ」と無言のアピールをするかしないかは あなた次第です。
私はお奨めはしません(笑)
ということで、簡単ですが境界線のフェンスの解説でした。
境界線のフェンスだし、安く納めたいからと言って格子の少ないもので全体を覆うのはあまり良くないのはお分かりいただけましたか?