L字型にテラス屋根が立つ!知られざる入隅・出隅セットの実力
みなさん、こんにちは。ネットショップキロ テラス専門店の山内です。
今回は、テラス屋根を家の角にL字に取り付けたい場合の入隅セット・出隅セットについてご紹介いたします。
入隅(いりずみ)とか出隅(でずみ)なんて言葉、聞いたことありませんよね。
私もこの業界に入ってから知りました。日常生活には必要ない言葉ですからね。
まずは、入隅と出隅について解説します。
入隅・出隅とは
入隅・出隅とは
入隅というのは建物が凹んだ部分、出隅というのは建物の飛び出した部分。
これで終わりです。
まだ分かりにくいですよね。
こちらをご覧ください。
これが、建物の出隅と入隅です。
ほとんどが出隅で、入隅は1ヶ所だけです。建物で凹んでいるところなんてそんなにないですからね。
さて、ここからが本題です。
テラス屋根を付ける場合、そのほとんどが平面の部分だと思います。
上図の場合だと出隅と出隅の間、もしくは出隅と入隅の間の直線部分です。
でも、こんな場合はどうでしょう。
赤い四角と青い視覚がそれぞれテラス屋根だとします。
例えば、右上のテラス屋根の場合、せっかく角に屋根を付けたのに出隅部分だけ空いてしまっていますよね。
これではせっかくのテラス屋根が台無しです。
左下の場合はもっと悲しい気持ちになります。入隅部分だけぽっかり穴が開いたようになってしまっています。
この部分にはテラス屋根の柱も集中しているので屋根だけがないという悲惨な結果になってしまっています。
その昔、波板のテラス屋根が全盛だった頃、これは解消できない悩みでした。
しかし、ポリカ平板のテラス屋根が進化してきた今、こんな場所でも取り付けられるテラス屋根があるんです。
それはどのメーカーさんも特殊納まりとしてカタログにも掲載されているのですが、あまり目立たない為知らない人もたくさんいらっしゃいます。
まあ、私もこの業界に入ってだいぶ経ってからこのオプションの存在を知りましたので、みなさんがご存じないのは当たり前です。
入隅や出隅にテラスを取り付けなければいけない場面に遭遇しない限り知らなくてもいい存在ですから。
しかし、こういう悩みをお持ちの方は日本中にたくさんいらっしゃいますので、どんな商品なのかご紹介します。
入隅納まり・出隅納まり
入隅納まり・出隅納まり
まずは出隅納まりのテラス屋根です。この図の中のどれが出隅セットと呼ばれるところかといいますと、
赤い丸を付けた部分のことです。その先の角から出ている柱も含まれます。
この出隅セットを左右のテラス屋根と接続することによって、出隅部分に連続したテラス屋根が設置できるのです。
誰でも思い付くようなことかもしれませんが、テラス屋根というものは本来建物の壁に接続して柱で支えるものです。
角の部分には屋根を接続する壁がないわけですから、このアイデアがいかにすごいかがお分かり頂けると思います。
次は入隅納まりです。
入隅納まりの場合は、出隅納まりと比べるとかなりスッキリしますね。
なぜかと言いますと、テラス屋根とテラス屋根が接続する部分に柱が集中するわけですが、入隅セットは屋根を支える壁の部分がL字に存在するので柱を1本で支えることができるのです。
その強度によって左右のテラス屋根の柱も不要になり、とてもすっきりした仕上がりになるのです。
入隅セット・出隅セットの弱点
入隅セット・出隅セットの弱点
でも、そんな入隅セットと出隅セットの二つにも弱点がいくつかあります。
弱点その1
左右のテラス屋根の高さが同じじゃないとダメ。
当たり前のことなんですが、これがうまくいかないことがあるんです。
テラス屋根をとりつけるのに壁に接続するということを先に説明しましたよね。それがネックになる場合があるんです。
テラス屋根の壁に接続する部分を垂木掛けというのですが、この垂木掛けを取り付けたい部分に小窓があったり、換気扇があったり、エアコンのホースがあったりと障害物があるだけでテラス屋根が設置できないのです。
障害物がある場合は障害物をよけるしか方法がありません。
その場合に換気扇の下にテラス屋根をもってきたり、小窓より上にテラス屋根を取り付けることにより左右のテラスの高さが合わないようなことになることもあるのです。
テラス屋根を侮ってはいけません。
弱点その2
左右のテラス屋根の出幅(奥行)が同じじゃないとダメ。
これは、設置の計画の段階で注意すれば回避できることではあります。
入隅セットにはあまり見られないことなのですが、出隅納まりの場合、こんなことがあります。
左側は庭なので洗濯物も干したいし出幅を6尺(約1.8m)以上は欲しいけど、右側はお勝手口の横だし、屋根は3尺(約90cm)くらいあればいい。
この場合、テラス屋根の出幅が違ってしまうので出隅セットが取り付けられないのです。
先にも言いましたが、出隅納まりの場合、屋根を接続する壁がないので左右のテラス屋根との接続で強度をとり、柱で支えているのです。
それなのに左右のテラス屋根の出幅が違ってしまっては、出隅セットの屋根をしっかり支えられなくなってしまうのです。
でも、上の弱点2つをクリアできれば、テラス屋根で家の周りを一周させることだって可能になります。
そんな必要はないかも知れませんが、可能であるというお金持ちの方がいらっしゃったらお試しくださいませ。
今回は、これでおしまいです。
みなさんのお役に立てたら幸いです。
ありがとうございました。