敷地が台形なのですが、テラス屋根を斜めに切ることはできますか?
みなさん、こんにちは。
ネットショップキロ テラス屋根専門店の山内です。
今回は、台形などの特殊な敷地にテラス屋根を取り付けたいが、加工ができるのかどうか?というお問い合わせをよくいただきますので、例としてYKKAPテラス屋根ソラリアの画像を使いながら解説していきます。
斜めにカットできるタイプ
斜めにカットできるタイプ
まず、大前提としてどんなタイプでもカットしようとすればできます。
ただし、納まり方に無理があったり、仕上がりが汚かったりしてしまいますし、メーカーとしても保証していませんので、斜めにカットできるタイプとできないタイプを分けて考えます。
テラス屋根の形は大きく分けてアール型とフラット型の2つのタイプがあります。
斜めにカットできるのはずばり、フラット型です。
通常、斜めカットというと屋根の前枠を介してカットしていきます。
アール屋根で斜めにカットすることを想像してみてください。
屋根が曲面になっているため、どうしてもひねるように角度が付いてしまって、真っ直ぐに切ったりできないのです。
ところが、フラット型なら屋根は平たい板のような形です。横から見てもまさしく一枚の板のようです。
ですから、斜めに切っても捻るような形にはならずに、比較的スムーズなカットができます。
お分かりでしょうか?
なかなか難しいかも知れませんが、次の画像を見ていただければ少しはご理解いただけると思います。
前面台形
斜めにカットすると言っても、2種類の方法があります。
まずはひとつめ。
前面台形という納まり方です。
名前の通り、屋根の前側を斜めにカットします。斜めカットの場合はこのパターンが一番多いと思います。
しかし、このカット方法にも限界があります。強度の問題で、カットする角度は決まっています。
右の全体構成図をご覧ください。
詳しい角度はテラス屋根のサイズによって違いますので明記はしません。
といいますか、正直に言いますと私は数学に弱いので角度の計算ができません(笑)。
詳しい計算方法は D2=D1-WR・tan0 だそうです。
分からない場合はどうするかと申しますと、メーカーさんに任せます(笑)。
もう笑うしかありません。
すみません。
でも、大事なお客様のテラス屋根なので、適当な計算でお見積もりを出すわけにはいきませんのでメーカーさんに聞きます。ですので、少しお客様へのお返事が遅くなってしまうかもしれませんが、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
補足として、前から見た画像も載せます。
これをご覧になってお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、斜めにカットした場合、屋根の奥行が短い方は屋根の先が高い位置になりますので、正面から見ると上に上がっているようになります。
これによって、前枠と側枠の接続する角度も通常は直角なのに斜めになってしまうので、柱の形状も特殊なものを使用します。
また、初めから空いている下穴も使えなくなってしまうので、現地で施工スタッフが計測して穴を開け直します。
そのため、工事代がプラスされてしまいますのが、そのあたりはご理解いただけると思います。
側面台形
次は側面台形という納まり方の斜めカットです。
図のように側面を斜めに切ることもできます。
このようなカットの仕方をすることはまずありませんが、構造上はできるようです。
前面台形と同じで、こちらもカットする角度には制限があります。
その他の特殊納まり
その他の特殊納まり
壁面奥行違い
壁側の奥行が違う場合に使用されます。
もしかしたら斜めカットよりも頻繁に使うかもしれません。
通常のテラス屋根は壁との接続部分も平らで真っ直ぐなので、このように段違いの壁だとうまく加工しないと雨漏りの原因になります。
初めから段違いを想定して設計されていますので、壁面奥行違い納まりはかなり助かります。
張り出し
張り出しという納まり方です。
こちらもよく使われるパターンですね。
パッと見は通常の納まり方に見えますが、向かって右側には建物の壁がありません。その分、テラス屋根が飛び出しています。
テラス屋根は壁に接続して屋根を支えていますので、屋根から飛び出してしまうと強度が保てません。
そこで、壁があるはずの部分に柱を一本足して屋根を支えています。細かいことを言えば、張り出している部分にも補強が入っているので、風などが吹いても心配いりません。
持ち出し
持ち出しという納まり方です。
画像は分かりやすいように屋根全体が見えていますが、この納まり方を使うのはテラス屋根の壁との接続部分が隠れるくらいの屋根がある場合です。
ご覧になってすぐにお分かりだと思いますが、壁に屋根を打ち付けていないので雨が完全に入ってしまいます。
バルコニーなどの屋根とシャッターボックスがあってテラス屋根が取り付けられない場合に、この方法で取り付けることもあります。
いかがでしたか?
他にもいろいろな特殊納まりがありますので、ご自分のお庭の敷地でも取り付けられるのか分からない場合は、お気軽にお問い合わせください。